ビートルズマニアのジョン太郎です。
ビートルズの名曲「Norwegian Wood(ノルウェーの森)」は、美しいメロディと謎めいた歌詞が特徴の楽曲です。
この曲は、ビートルズの音楽的進化を象徴する『Rubber Soul』に収録され、ジョージ・ハリスンによるシタールの演奏が印象的です。
歌詞にはジョン・レノンの個人的なエピソードが隠されており、さまざまな解釈が可能な奥深い楽曲としても知られています。

本記事では、「Norwegian Wood」の歌詞の意味や作曲秘話を詳しく解説していきます!
ビートルズ「Norwegian Wood」は誰が作詞・作曲?ボーカルや演者について
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「Norwegian Wood(ノルウェーの森)」は、1965年にリリースされたビートルズのアルバム『Rubber Soul』に収録されている楽曲です。
作詞・作曲はジョン・レノンとポール・マッカートニーによるものですが、実質的にはジョン・レノンが主に手掛けた曲とされています。
この曲の特徴的なサウンドの一つが、ジョージ・ハリスンが演奏するシタールです。
これはビートルズの楽曲としては初めてシタールが使用されたものであり、のちのサイケデリック・ロックやインド音楽ブームの先駆けとなりました。
ボーカルはジョン・レノンが担当し、独特な語り口調の歌い方が印象的です。
“Norwegian Wood”(ノルウェーの森)の英語歌詞を和訳・日本語訳
それでは、さっそくビートルズ「Norwegian Wood(ノルウェーの森)」の英語歌詞を和訳・日本語訳していきます。
音楽は下記のYouTubeからお楽しみください。
下記でNorwegian Woodの歌詞を和訳しています。
I once had a girl,
昔、ひとりの女の子と付き合っていたんだ
Or should I say
それとも言うべきかな
She once had me.
彼女に振り回されていたのは俺のほうかもって
She showed me her room,
彼女は自分の部屋を見せてくれた
Isn’t it good
「いい部屋でしょ?」
Norwegian wood.
ノルウェーの木を使った家具さ
She asked me to stay
彼女は「泊まっていけば?」と言い
And she told me to sit anywhere,
「どこにでも座っていいわよ」と言った
So I looked around
だから部屋を見渡したけど
And I noticed there wasn’t a chair.
椅子が一つもないことに気づいたんだ
I sat on a rug,
仕方なくカーペットの上に座り
Biding my time,
時間をつぶしながら
Drinking her wine.
彼女のワインを飲んでいた
We talked until two
夜中の2時まで語り合い
And then she said,
それから彼女は言った
“It’s time for bed.”
「もう寝る時間よ」って
She told me she worked in the morning
朝は仕事があるのよ、と言い
And started to laugh,
クスクスと笑った
I told her I didn’t
俺は「俺には何もないよ」と言って
And crawled off to sleep in the bath.
風呂場に這うように行き、そこで寝た
And when I awoke
そして目が覚めると
I was alone.
俺はひとりぼっちだった
This bird had flown.
あの子はもう飛び去ってしまったんだ
So I lit a fire,
だから俺は火をつけた
Isn’t it good
「悪くないだろ?」
Norwegian wood.
ノルウェーの木で燃やす炎さ
「Norwegian Wood」の歌詞の意味
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「Norwegian Wood」の歌詞は、ジョン・レノンの個人的な経験を元にしていると言われています。
内容としては、主人公が女性と一夜を過ごそうとするも、思い通りにならず、最終的に「Norwegian Wood(ノルウェー材の木製家具)」でできた部屋に火をつけるという暗示的な結末になっています。
ジョン・レノンは、この曲が当時の彼の浮気を暗示していることを後に認めています。
ただし、直接的な表現を避けるため、詩的な言い回しが用いられています。
また、ノルウェー材の家具は、当時イギリスで流行していた安価なインテリアを象徴しているとされ、主人公の皮肉な視点を反映しています。
「Norwegian Wood」の作曲秘話・豆知識

ここでは、ノルウェーの森の豆知識や作曲秘話を紹介します。
ビートルズ楽曲初のシタール使用
「Norwegian Wood」は、ビートルズの楽曲で初めてシタールが使われた曲として有名です。
ジョージ・ハリスンがインド音楽に興味を持ち始めた時期であり、インドのシタール奏者ラヴィ・シャンカルの影響を受けながら演奏を取り入れました。
この革新的なサウンドは、その後のビートルズの音楽にも大きな影響を与えています。
ジョン・レノンの浮気の告白?
この曲の歌詞は、ジョン・レノンの実際の不倫関係を隠すための比喩とされています。
彼は後に「これは俺の浮気をカバーするための曲だった」と発言しており、隠されたメッセージがあることを認めています。
ポール・マッカートニーによると、最後の「So I lit a fire(だから俺は火をつけた)」の部分は、実際に女性の部屋を燃やしたのではなく、暖炉の火をつけたという解釈も可能にするために加えたそうです。
アルバム『Rubber Soul』の実験的な音楽性
『Rubber Soul』は、ビートルズが従来のポップ・ロックからより実験的な音楽へと進化する転換点となったアルバムです。
「Norwegian Wood」もその一例で、シタールの使用や、アコースティックギター主体のシンプルなアレンジが特徴です。
このアルバムを機に、ビートルズはより深みのある音楽制作に挑戦し、後の『Revolver』や『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』といった名盤へとつながっていきました。
日本語タイトルの誤訳?
こちらの楽曲、日本語タイトルは「ノルウェーの森」ですが、歌詞を見ても分かるとおり、原題の「Norwegian Wood」とは「ノルウェー製の木製家具」という意味です。
ノルウェーの森、と聞くと荘厳で神秘的なイメージですが、歌詞は女の子を皮肉する曲なんですね。
ファンの間では「ビートルズのタイトル訳で最も間違っている」という声もあったり「うまい訳し方だと思う」という声があったりします。

ぼくは「ノルウェーの森」という日本語タイトル、嫌いじゃないです!
「Norwegian Wood」は、シンプルなメロディながらも、奥深い歌詞と実験的なサウンドが魅力の楽曲です。
ビートルズの音楽的進化の象徴とも言えるこの曲を、改めて聴き直してみてはいかがでしょうか?