ビートルズマニアのジョン太郎です。
ビートルズの「Lucy In The Sky With Diamonds(ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ)」は、1967年に発表されたアルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』に収録された楽曲です。
幻想的でサイケデリックな歌詞と、独特なメロディが特徴のこの曲は、リリース当初から多くの議論を呼びました。
タイトルの頭文字が「L」「S」「D」となることから、幻覚剤LSDを暗示しているのではないかという憶測もありましたが、ジョン・レノンは息子ジュリアンが描いた絵がインスピレーションの元だと語っています。

本記事では、「Lucy In The Sky With Diamonds」の歌詞の意味や和訳、さらに制作秘話について詳しく解説していきます。
ビートルズ「Lucy In The Sky With Diamonds」は誰が作詞・作曲?ボーカルや演者について
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「Lucy In The Sky With Diamonds」はジョン・レノンが作詞・作曲を手掛け、クレジットはレノン=マッカートニー名義となっています。
歌詞のアイデアは、ジョンの息子ジュリアン・レノンが描いた絵に由来しています。
ジュリアンが幼稚園で描いた絵には、友達のルーシーを描き、「Lucy – in the sky with diamonds」と説明したことから、ジョンはこのフレーズにインスピレーションを受けて楽曲を制作しました。
ボーカルはジョン・レノンが担当し、夢のように幻想的な雰囲気を出すためにエフェクトがかけられています。
また、ポール・マッカートニーがハーモニーを加え、曲のサイケデリックな雰囲気を強調しています。
イントロの幻想的なエレクトリック・ピアノ、浮遊感のあるアレンジ、そして独特の転調が印象的な楽曲です。
ビートルズ「Lucy In The Sky With Diamonds」の英語歌詞を和訳・日本語訳
それでは、さっそくビートルズ「Lucy In The Sky With Diamonds(ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ)」の英語歌詞を和訳・日本語訳していきます。
音楽は下記のYouTubeからお楽しみください。
下記でLucy In The Sky With Diamondsの歌詞を和訳しています。
Picture yourself in a boat on a river,
君は川を行く小舟に乗っている
With tangerine trees and marmalade skies.
まわりにはミカンの木が茂り マーマレード色の空が広がる
Somebody calls you, you answer quite slowly,
誰かが君を呼ぶ でも君は ゆっくりと答える
A girl with kaleidoscope eyes.
万華鏡の瞳を持つ少女がそこにいる
Cellophane flowers of yellow and green,
セロファンみたいな黄色と緑の花々が
Towering over your head.
君の頭上にそびえ立つ
Look for the girl with the sun in her eyes, and she’s gone.
瞳に太陽を宿した少女を探しても もう彼女の姿はない
Lucy in the sky with diamonds,
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって
Lucy in the sky with diamonds,
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって
Lucy in the sky with diamonds, Ah
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって ああ
Follow her down to a bridge by a fountain,
彼女を追って行くと 泉のそばの橋にたどり着く
Where rocking horse people eat marshmallow pies.
木馬に乗った人たちが マシュマロのパイを食べている
Ev’ryone smiles as you drift past the flowers,
君が花々の間を漂うと みんなが微笑む
That grow so incredibly high.
信じられないほど高くそびえる花々の中で
Newspaper taxis appear on the shore,
新聞でできたタクシーが岸辺に現れ
Waiting to take you away.
君をどこかへ運ぼうと待っている
Climb in the back with your head in the clouds, and you’re gone.
雲に包まれたまま 後部座席に乗り込むと 君の姿は消える
Lucy in the sky with diamonds,
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって
Lucy in the sky with diamonds,
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって
Lucy in the sky with diamonds, Ah
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって ああ
Picture yourself on a train in a station,
君は駅に停まる列車の中にいる
With Plasticine porters with looking glass ties.
そこにはプラスチックのようなポーターたちが 鏡のようなネクタイを締めて立っている
Suddenly someone is there at the turnstile,
突然 回転式の改札の向こうに 誰かが現れる
The girl with kaleidoscope eyes.
万華鏡の瞳を持つ少女が
Lucy in the sky with diamonds,
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって
Lucy in the sky with diamonds,
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって
Lucy in the sky with diamonds, Ah
ルーシーが空に舞う ダイヤモンドをまとって ああ
「Lucy In The Sky With Diamonds」の歌詞の意味
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「Lucy In The Sky With Diamonds」の歌詞は、まるで夢の世界を旅しているような幻想的な内容になっています。
曲の中では、「セルファーリンの花」「新聞紙で作られたタクシー」「マシュマロの空」といった、現実離れしたイメージが次々と描かれます。
この曲の歌詞は、ジョン・レノンが影響を受けたルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』のようなシュールな世界観を持っています。
実際にジョンは、「アリスがウサギの穴に落ちていくような感覚」をこの曲で表現したかったと語っています。
しかし、一部のファンや批評家は、この曲のタイトルの頭文字「L」「S」「D」が幻覚剤LSDを示していると考え、ドラッグを題材にした曲ではないかと推測しました。
これに対し、ジョン・レノンは「偶然そうなっただけで、曲はあくまでジュリアンの絵からインスピレーションを得たもの」と説明しています。
ポール・マッカートニーも後年、「曲の内容自体はLSDとは無関係だが、制作当時は確かにドラッグの影響を受けていた」と発言しており、完全に無関係とは言い切れない部分もあるようです。

当時のビートルズはドラッグをやっていたと言われていますからね~。今となっては真偽が分かりません。
「Lucy In The Sky With Diamonds」の作曲秘話・豆知識
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最後に、Lucy In The Sky With Diamondsの作曲秘話・豆知識を紹介します。
ジュリアン・レノンの絵がきっかけで生まれた
この曲のタイトルは、ジョン・レノンの息子ジュリアン・レノンが幼稚園で描いた絵に由来しています。
彼はクラスメートのルーシー・オドネルをモデルにした絵を描き、「Lucy – in the sky with diamonds(ルーシーがダイヤモンドとともに空にいる)」と説明しました。
このフレーズにインスパイアされたジョンは、幻想的な世界を描いた歌詞を書き始めました。
ルイス・キャロルの影響を強く受けている
ジョン・レノンはルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』シリーズが大好きで、「Lucy In The Sky With Diamonds」の歌詞にもその影響が色濃く出ています。
例えば、「セルファーリンの花(セルファーリンとは想像上の植物)」や「新聞紙で作られたタクシー」など、現実には存在しないものが次々と登場します。
曲のリズムと転調が独特
「Lucy In The Sky With Diamonds」は、ヴァース(Aメロ)が3/4拍子(ワルツ)、コーラスが4/4拍子(通常のポップスのリズム)と、リズムが切り替わる構成になっています。
この不安定で浮遊感のあるリズムが、夢の中をさまようような感覚を生み出しているのです。

ビートルズのリズムや転調の才能は本当に恐ろしいです…!
ジョン・レノンはドラッグを意識した曲ではないと主張
リリース当初から、この曲のタイトルがLSD(幻覚剤)の頭文字と一致することから、ドラッグを題材にした曲だと噂されました。
しかし、ジョン・レノンは生涯にわたって「これはジュリアンの絵から作った曲であり、ドラッグとは関係ない」と主張し続けました。
ルーシー・オドネルのその後
ジュリアン・レノンの友達だったルーシー・オドネルは実在の人物であり、大人になってからもこの曲の話題で取り上げられることがありました。
彼女は2009年に亡くなりましたが、世界的に有名な楽曲のモデルとなったことで、ビートルズファンの間で長く記憶されています。
「Lucy In The Sky With Diamonds」は、その幻想的な歌詞と独特なメロディで、ビートルズのサイケデリック時代を象徴する一曲となっています。
ジュリアン・レノンの幼少期の絵から生まれたこの曲は、多くの憶測を呼びながらも、音楽的にも非常にユニークな作品として評価されています。
ルイス・キャロルの影響や、変則的なリズム、そしてサイケデリックなアレンジが組み合わさったこの曲は、まるで夢の中を旅しているかのような感覚を与えてくれます。
ぜひ、歌詞の世界観を感じながら聴いてみてください!