ビートルズマニアのジョン太郎です。
ビートルズの「I Am The Walrus(アイ・アム・ザ・ウォルラス)」は、サイケデリックな歌詞と実験的なサウンドで知られる名曲です。
ジョン・レノンが作詞・作曲を手がけ、ビートルズの中でも特に奇妙で不思議な雰囲気を持つ楽曲の一つです。

今回は、この楽曲の背景や歌詞の意味を詳しく解説し、日本語訳も紹介します。
ビートルズ「I Am The Walrus」は誰が作詞・作曲?ボーカルや演者について
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「I Am The Walrus」は、ジョン・レノンが作詞・作曲した楽曲で、ビートルズのシングル「Hello, Goodbye」のB面として1967年にリリースされました。

ジョン自身のお気に入りの楽曲でもあります!
この曲は、アルバム『Magical Mystery Tour』にも収録されています。
ボーカルはジョン・レノンが担当し、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターがコーラスや楽器演奏で参加しています。
ストリングスや合唱団の斬新なアレンジも特徴的で、プロデューサーのジョージ・マーティンが手がけました。
“I Am The Walrus”の英語歌詞を和訳・日本語訳
それでは、さっそくビートルズ「I Am The Walrus(アイ・アム・ザ・ウォルラス)」の英語歌詞を和訳・日本語訳していきます。
音楽は下記のYouTubeからお楽しみください。
下記でI Am The Walrusの歌詞を和訳しています。
I am he
俺は彼で
As you are he
お前も彼で
As you are me
お前は俺で
And we are all together
俺たちは みんな一つ
See how they run,
見ろよ あいつらが逃げてく
Like pigs from a gun,
まるで銃から飛び出すブタみたいに
See how they fly.
見ろよ あいつらが飛んでく
I’m crying.
俺は泣いてる
Sitting on a cornflake,
コーンフレークの上に座って
Waiting for the van to come.
迎えの車を待ってるんだ
Corporation tee shirt,
企業ロゴのTシャツ着て
Stupid bloody Tuesday
バカげた血塗られた火曜日
Man, you been a naughty boy,
おい お前は悪い子だな
You let your face grow long.
そんなに顔を伸ばしちまってさ
I am the eggman, (Ooh)
俺はエッグマン (ウー)
They are the eggmen, (Ooh)
あいつらもエッグマン (ウー)
I am the walrus,
俺はセイウチ
Goo goo g’ joob.
グーグー・グ・ジューブ
Mister city p’liceman sitting pretty
街の警官様は のんびり座って
Little p’licemen in a row
ちっこい警官たちがずらり
See how they fly,
見ろよ あいつらが飛んでく
Like Lucy in the sky
「空のルーシー」みたいに
See how they run
見ろよ あいつらが逃げてく
I’m crying.
俺は泣いてる
I’m crying, I’m crying, I’m crying.
俺は泣いてる 泣いてる 泣いてる
Yellow matter custard,
黄色いドロドロのカスタード
Dripping from a dead dog’s eye.
死んだ犬の目から垂れてくる
Crabalocker fishwife pornographic priestess,
カニ売りの魚屋の女 エロい女司祭
Boy you been a naughty girl,
おい お前は悪い娘だな
You let your knickers down.
パンツを脱いじまってさ
I am the eggman, (Ooh)
俺はエッグマン (ウー)
They are the eggmen, (Ooh)
あいつらもエッグマン (ウー)
I am the walrus,
俺はセイウチ
Goo goo g’ joob.
グーグー・グ・ジューブ
Sitting in an English
イギリスの庭に座って
Garden waiting for the sun.
太陽が出るのを待ってる
If the sun don’t come,
もし太陽が出なきゃ
You get a tan from standing in the English rain.
イギリスの雨の中で 日焼けするだけさ
I am the eggman.
俺はエッグマン
They are the eggmen.
あいつらもエッグマン
I am the walrus.
俺はセイウチ
Goo goo g’ joob g’ goo goo g’ joob.
グーグー・グ・ジューブ グ・グーグー・グ・ジューブ
Expert texpert choking smokers,
知ったかぶりの専門家 煙にむせるやつら
Don’t you think the joker laughs at you?
道化師がお前を笑ってると思わないか?
See how they smile,
見ろよ あいつらが笑ってる
Like pigs in a sty, see how they snied.
豚小屋のブタみたいに ニヤついてる
I’m crying.
俺は泣いてる
Semolina pilchards
セモリナ粉まみれのイワシ
Climbing up the Eiffel Tower.
エッフェル塔をよじ登る
Element’ry penguin singing Hare Krishna,
初心者ペンギンが ハレ・クリシュナを歌ってる
Man, you should have seen them kicking Edgar Allan Poe.
おい あいつらがエドガー・アラン・ポーを蹴っ飛ばすとこ 見せたかったよ
I am the eggman, (Ooh)
俺はエッグマン (ウー)
They are the eggmen, (Ooh)
あいつらもエッグマン (ウー)
I am the walrus,
俺はセイウチ
Goo goo g’ joob..
グーグー・グ・ジューブ
Goo goo g’ joob,
グーグー・グ・ジューブ
G’ goo goo g’ joob,
グ・グーグー・グ・ジューブ
Goo goo g’ joob, goo goo g’ goo g’ goo goo g’ joob joob
グーグー・グ・ジューブ グーグー・グ・グー グ・グーグー・グ・ジューブ・ジューブ
「I Am The Walrus」の歌詞の意味
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「I Am The Walrus」の歌詞は、ジョン・レノンのシュールでナンセンスな言葉遊びが満載です。
この曲のインスピレーションの一つは、ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』に登場する「セイウチと大工」という詩にあります。
レノンは自分を「セイウチ(ウォルラス)」と表現しましたが、後に「実は大工の方が良いキャラだった」と冗談めかして語っています。
また、ジョンは「学校の先生がビートルズの歌詞を分析している」と聞き、それをからかう目的で、意味不明なフレーズを意図的に散りばめました。
例えば、「goo goo g’joob」というフレーズは、ナンセンスな言葉として作られたものです。
さらに、楽曲の終盤には、シェイクスピアの『リア王』の朗読がラジオから流れる音がコラージュされ、より不思議な雰囲気を作り上げています。

要は、なんの意味も込められていない楽曲ってことです(笑)
ジョンのユーモアが詰まった超名曲ですね!
「I Am The Walrus」の作曲秘話・豆知識

最後に、I Am The Walrusの作曲秘話・豆知識を紹介します。
ジョン・レノンのいたずら心から生まれた歌詞
ジョン・レノンは、ある学生がビートルズの歌詞を分析しているという話を聞き、「それなら最も意味不明な歌詞を書いてやろう」と考えました。
その結果、「黄色いマターの滴る頭の上で卵男が待っている」といったシュールな歌詞が生まれました。
3つの未完成曲を合体させて作られた
「I Am The Walrus」は、ジョン・レノンが別々に作っていた3つの未完成曲をつなぎ合わせて作られました。
そのため、曲の構成が変則的で、メロディーも場面ごとに大きく変わります。
この手法は、後の「Happiness Is a Warm Gun」にも影響を与えました。
「goo goo g’joob」の謎
歌詞に登場する「goo goo g’joob」というフレーズは、完全に意味のないナンセンスな言葉です。
一部では、ジェイムズ・ジョイスの小説『フィネガンズ・ウェイク』に由来すると言われていますが、ジョン・レノン自身は特に意味を持たせていないと語っています。
シェイクスピアの『リア王』が隠されている
楽曲の終盤に流れる雑音のような音は、偶然ラジオで流れていたシェイクスピアの『リア王』の朗読を録音し、コラージュしたものです。
この実験的なサウンドコラージュは、当時のアートやアヴァンギャルドな音楽の影響を受けています。
オーケストラと合唱団を大胆に導入
「I Am The Walrus」は、ビートルズの楽曲の中でも特にユニークな編曲が施されています。
ジョージ・マーティンの指揮によるオーケストラや合唱団が参加し、クラシック音楽とロックを融合させた独特のサウンドが生まれました。
この手法は、同じく1967年に発表された『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』の楽曲にも通じるものがあります。

サウンドメイクや歌詞など、いろいろな面で革命的な楽曲ですよねー!
「I Am The Walrus」は、ジョン・レノンの遊び心と実験精神が詰まった、まさにビートルズならではの一曲です。
そのユニークな歌詞やサウンドは、今も多くのファンを魅了し続けています。