ビートルズマニアのジョン太郎です。
ビートルズの楽曲の中でも特に実験的で革新的な「Tomorrow Never Knows(トゥモロー・ネバー・ノウズ)」。

1966年のアルバム『Revolver』のラストを飾るこの曲は、当時のロック音楽の常識を覆し、後のサイケデリック・ミュージックに大きな影響を与えました!
ジョン・レノンがインスピレーションを受けた書籍や、斬新な録音技術など、興味深い背景が詰まったこの楽曲について、詳しく解説していきます。
ビートルズ「Tomorrow Never Knows」は誰が作詞・作曲?ボーカルや演者について
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「Tomorrow Never Knows」は、1966年にリリースされたアルバム『Revolver』の最終トラックとして収録されている楽曲です。
作詞・作曲はレノン=マッカートニー名義ですが、実質的にはジョン・レノンが主導して作りました。
リードボーカルもジョン・レノンが担当しています。
この楽曲は、サイケデリック・ロックの先駆けとも言われ、インド音楽やテープループを駆使した実験的なサウンドが特徴です。
録音にはポール・マッカートニーが用意したテープループが使用され、リンゴ・スターの独特なドラムパターンが曲全体の雰囲気を決定づけています。
ビートルズ「Tomorrow Never Knows」の英語歌詞を和訳・日本語訳
それでは、さっそくビートルズ「Tomorrow Never Knows(トゥモロー・ネバー・ノウズ)」の英語歌詞を和訳・日本語訳していきます。
音楽は下記のYouTubeからお楽しみください。
下記でTomorrow Never Knowsの歌詞を和訳しています。
Turn off your mind, relax and float down-stream,
心を静めて 力を抜き 流れに身を任せるんだ
It is not dying, it is not dying,
それは死ではない 終わりではない
Lay down all thought, surrender to the void,
すべての考えを捨て 虚無に身を委ねよう
It is shining, it is shining.
そこには光が満ちている
That you may see the meaning of within,
そうすれば 内なる真実が見えてくる
It is being, it is being,
それは「存在」そのもの
That love is all and love is everyone,
愛こそがすべて 愛はすべての人の中にある
It is knowing, it is knowing.
それを悟ることが大切なんだ
That ignorance and haste may mourn the dead,
無知と焦りは 死を悼むだけ
It is believing, it is believing,
でも 信じることが大切なんだ
But listen to the color of your dreams,
夢の色に耳を澄ませてごらん
It is not living, it is not living.
それはただの生ではない
Or play the game “existence” to the end,
それとも「存在」というゲームを 最後まで続けるか
Of the beginning, of the beginning,
それは始まりの始まり
Of the beginning, of the beginning.
すべての始まりの始まり
「Tomorrow Never Knows」の歌詞の意味
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「Tomorrow Never Knows」は、ジョン・レノンが当時読んでいたティモシー・リアリーとリチャード・アルパートによる書籍『The Psychedelic Experience』から影響を受けた歌詞が特徴です。
この本は、チベット仏教の『チベット死者の書』を基にしたものであり、歌詞には「自己を解放する」「人生を流れに任せる」といった精神世界を探求するテーマが込められています。
歌詞の冒頭に登場する「Turn off your mind, relax and float downstream(心を閉ざし、リラックスして流れに身を任せなさい)」というフレーズは、この書籍の影響を強く受けたものです。
レノンはこの曲を通じて、聴き手に新たな意識の扉を開くよう促しているのです。
「Tomorrow Never Knows」の作曲秘話・豆知識

ここでは、「トゥモロー・ネバー・ノウズ」の豆知識や作曲秘話について紹介します。
タイトルはリンゴ・スターの言い間違いから生まれた
「Tomorrow Never Knows」というタイトルは、リンゴ・スターが何気なく言った言葉から取られました。
彼のユニークな言い回しがバンド内でたびたび話題になり、その中のひとつが曲名として採用されたのです。
革新的なテープループ技術
ポール・マッカートニーが準備した複数のテープループがこの曲のサウンドの基盤となっています。
ギターの逆再生や電子音のようなエフェクトは、こうしたテープループの技術を駆使したものであり、当時のロックミュージックとしては極めて斬新な試みでした。
ジョン・レノンのボーカルエフェクト
ジョン・レノンは自身の声を「チベット僧のように響かせたい」と要望しました。
そこでプロデューサーのジョージ・マーティンは、レノンの声を回転するレズリースピーカーを通して録音する方法を考案しました。
この技術によって、独特なエコーがかかった神秘的なボーカルが生まれました。

ジョンの無茶振りが、名曲をつくったんですね!
ドラムのリズムはシンプルだが画期的
リンゴ・スターの演奏するドラムは、リズムパターンが一定で変化しないのが特徴です。
しかし、この安定したビートが曲全体にトランスのような効果を生み出し、サイケデリックな雰囲気を強調しています。
「Tomorrow Never Knows」はロック史における革命的な曲
「Tomorrow Never Knows」は、当時のポップミュージックとは一線を画す実験的なサウンドが特徴です。
ビートルズはこの曲を通じて、ロックミュージックの可能性を広げ、後のアーティストたちに多大な影響を与えました。
「Tomorrow Never Knows」は、ビートルズの革新的な音楽性が詰まった名曲のひとつです。
今もなお、多くのアーティストに影響を与え続けるこの楽曲を、ぜひじっくりと聴いてみてください!